インプラントとは
不幸にして重度の虫歯や歯周病、歯根破折などで歯を失った場合
欠損部をそのままにしておくと噛みにくいだけでなく他の歯の移動を招きやすく噛み合わせが狂います。
奥歯を失ったままにしておくと、前歯に負担がかかり前歯が長持ちしません。
歯を失ってしまった場合、昔は、数本の歯をつなげた被せ物で欠損を補う固定式のブリッジを入れるか、取り外しする入れ歯(義歯)を入れるか、の2択が一般的でした。
30~40年ほど前から日本でもインプラント治療が行われるようになり、歯の欠損を補う治療法は、ブリッジ・入れ歯・インプラントの3方法となりました。
インプラント治療の長所としては、入れ歯のように取り外しの必要がなく、見た目が良く口の中の違和感が少なく噛み心地が良いことです。また、ブリッジと比較すると、欠損の隣の歯を削る必要がなく、そういった隣在歯の負担軽減と寿命の短縮の防止につながることや、隣の歯が多少ぐらぐらしていてブリッジの脚の歯として使えなくてもインプラント治療できることです。
欠点としては、手術となるため、全身状態や顎の骨の状態によっては適応できないケースがあることと、手術に伴う合併症の発生の危険があることです。
たとえば手術時に歯肉や顎骨に感染を起こして腫れや化膿が生じること、神経の損傷によりしびれや麻痺が生じる、或いはそれが残ること、血管の損傷により大出血を起こすこと、などの危険がないとは言い切れません。
また手術が成功したとしても、インプラント周囲炎という歯周病のような感染症を起こし、周囲の歯槽骨が溶けて、ひどくなった場合にはインプラントが抜けてしまうこともあります。インプラントは異物だと考え、天然の歯よりもメンテナンスが必要だと認識しておくべきです。