静岡市葵区鷹匠の静岡駅近くにある歯医者 清水歯科医院

治療に関するご説明をして患者様の疑問を払拭し不安を軽減したうえで治療を開始いたします。

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11月の休診日

30日土曜日を休診とさせていただきます。
23・24、30・12/1と土日の連休となりますのでご了承ください。
20日水曜日は診療いたします。27日水曜日は午前中のみ診療いたします。
2019年11月15日 11:16

虫歯菌のおそろしさ

5月28日の「たけしの家庭の医学」で、歯科医の私も知らなかった虫歯菌の新事実に関する病気の恐怖について放送していました。その病気とは脳内の細い動脈におきる脳出血です。

脳出血の原因としては、高血圧、動脈硬化、糖尿病、脳動脈瘤など、いかにも血管が破れそうな原因が周知されていますが、今回の放送では、微細脳動脈の破れた箇所に悪玉虫歯菌が存在しており、それが血管壁を傷つけ破れやすくしているというものでした。

以前から歯周病菌が心筋梗塞・脳梗塞・高血圧等の血管系疾患や糖尿病に関与している事実はわかっていましたが、「虫歯菌もか!」という感じです。

虫歯菌はある程度の年齢の人ならばほぼ全員が口腔内に持っているものですが、番組ではこの中の悪玉が血管内に入り、毛細血管の壁を破れやすくすると伝えていました。
番組では悪玉とそうでないものの違いははっきり区別されませんでしたが、放送を観た私の印象では、成人では唾液中の菌の数が圧倒的に多い人、つまり口腔清掃がおろそかな人や、加齢やストレスで唾液の減少が起こっている人、そういう人でなおかつ免疫力が落ちている人が虫歯菌により血管壁を傷つけられやすいという印象でした。

また悪玉虫歯菌はその人の血管内に居着くらしく、とくに危険なのは、まだ虫歯になったことのない乳幼児に虫歯になったことのある人が咀嚼した食べ物を与えると、その人の虫歯菌が乳幼児の常在菌となってしまい血管を脅かす存在になるということでした。
昔からよく言われていますが、食べ物を噛んで軟らかくしてから孫などにあげるのはもってのほか。その子の寿命を縮めてしまいます。

虫歯菌を持っている私たちが微細脳出血を起こさないようにするための対策は、まずは虫歯を治して口腔清掃をしっかりすること。そして、唾液が潤うように、口や舌をよく動かして唾液腺を刺激すること。(番組では「ウー」「イー」と発音する口の形をしっかり何度もやると指導していました。もちろん唾液腺のマッサージも。)

最近お口の健康と全身の健康の関連性が指摘されてきています。
歯や歯茎の痛みや異常がない方も定期的に歯科で検診やクリーニングを受け、ご自身による日々のケアも上手にできるようにアドバイス等を受けるようにしましょう。

2019年06月01日 00:00

ドイツの歯科医師来院

   先週、ドイツの歯科医師お二人が当院を訪れました。
   当院の患者さんからのご依頼で決まったことですが、日本に留学されていたドイツ人の娘さんのお母様が歯医者さんで、その方と、大学の同級生だったという男性の歯科医師の方が、日本を観光旅行で訪れる際に日本の歯科医院を見てみたいとご要望されたため、当院で良ければということで実現しました。日本の歯科医院の機材などを見たかったようです。
   当院が日本の歯科医院として一般的かどうかはわかりませんが、私も臨床に携わっている中で、あれば便利そうなものは経済的に許す範囲で徐々に揃えてきましたので、これらと比較してドイツではどんな機械や材料を使用して治療しているのか興味がありました。

   通訳を娘さんにお願いして、ドイツの保険制度などについても伺いましたが、私の解釈では、保険からまかなえる医療費は決まっていて、ある材料で治療するといくらいくら掛かる場合、保険でいくらかが補填され、それ以上は個人の負担になるというふうに受け取ったのですが、あとからネットで調べると、公的な健康保険制度と個人的に入る保険制度があるため、個人的に入っている保険のことなのかよくわかりませんでした。医療費削減対策として保険制度の見直しがあったようです。
   ドイツでは18歳までは年1回の予防的処置(歯石除去やPMTCなど)が無料で受けられ、子どもの歯科矯正には保険が使えるとのことで、日本よりも予防に力を入れている国策がうかがえました。

 一通り院内を見ていただいた後、お二人の医院のHPを院のパソコンで見せてもらいました。お二人のお名前で検索するとみることができます。
Dr. Ingo Thederahn
Dr. Gerburg Weiss
IMG_0073(1)
背の高い先生がDr.Ingo(インゴと呼ばれていました)。身長は伺いませんでしたが、190㎝は超えていそう。私は154㎝です。
Weiss先生の名字(ドイツ語書きでWeiβ)は英語のWhite(白い)だそうで、歯医者にもってこいの名前です。
滅菌器(1)滅菌器表示
2年前に導入した小型滅菌器がドイツ製だったことがわかりました。この滅菌器導入により患者さん毎に使用した歯を削るためのタービン・コントラ類の滅菌が短時間でできるようになり、スタッフの帰宅時間も早くなりました。優れものです。
石膏練和器
これは真空状態で石膏を練る機械です。手練りより気泡が入らなくて均一に練れるため導入しましたが、日本製でMORITAの製品です。ドイツの歯科で有名な日本のメーカーはMORITAだそうで、当院に出入りしている歯科材料屋の担当者によると、MORITAの根管長測定器の世界シェアが大きいからゃないかということでした。当院の根管長測定器も新しくはありませんがMORITA製で、お二人もそれを見て反応されました。
CTポスター(1)CT

 今年に入りデジタルレントゲンをバージョンアップして歯科用CTも撮れるようにしました。
 Dr.Ingoはこれを見て「欲しい」とおっしゃっていました。DR.IngoのHPにはマイクロスコープを使っての治療の画像が載っていましたが、私はルーペで治療するのにとどまっているため、次に私が導入したいものはマイクロスコープだと伝えました。

 
 ドイツの歯科事情に絡んだ話で、日本でも歯科大学の学生のうちの女子の割合が5割くらいに増えたと聞いたことがありますが、ドイツでは8割が女子だそうです。40年以上前私が学部を選ぶ際にも歯科は夜中に呼び出されることがないから女子にはいいよと言われましたが、ドイツではどういう理由からでしょうか?
 それにしてもお国柄でしょうか?お二人のHPの診療時間をみるとうらやましくなります。私の所の3分の2以下じゃないでしょうか?日本も歯科医院が多い現実からすればこうなってもいいはずなのに・・・。日本でも今働き方改革が起きつつあるので、そのうち歯科も診療時間が短くなっていくのかな。年齢とともに体力の衰えを感じている私としては現実問題として考えねばと思っています。

 一向(ドクターお二人と娘さんと当院患者さん)は、当院視察の前にはカラオケに行ってきたということでしたが、視察の後は回転寿司に行く予定だとのことでした。日本を楽しんでいかれることを願います。

2017年06月24日 00:00

噛み合わせの重要性と歯の接触癖

 今年も日本顎咬合学会の学術大会が6月(今年は14・15の土日)に開催され、私も14日の土曜日を休診にさせていただいて参加してきました。
 毎年プログラムを見ては、どの講演を聴こうか検討し、当日は会場である東京国際フォーラムの広い棟内をあっちからこっちへと足早に移動して興味ある講演を聴きまくります。
 今年も拝聴したい講演がたくさんありましたが、「オールセラミックス修復について」と「インプラント関連」、そして「下顎位(噛み合わせの状態のこと)」に絞って聴いてきました。

 その中で、下顎位のズレによって生じる全身の不定愁訴や顎関節の関節頭の変形など、演者の症例をスライドを観ながら聴くにつけ、いかに噛み合わせが重要かをあらためて感じました。

 数年前にも、噛み合わせ治療に力を入れて全国の患者さんを診ている高崎市の丸橋歯科クリニックに見学に行って噛み合わせ治療を拝見しましたが、それを臨床で実際に治療に取り入れるのは容易ではないと感じました。

 今回の講演ではズレの診断方法が具体的で、噛み合わせがずれているかどうかは見つけやすいものの、治療法は丸橋歯科の場合と同じで、大きなズレとなると矯正や被せ物の大規模な改造、インプラント、義歯の装着などが必要になり、簡単ではありません。
 ただ、一番最初の治療は共通していて、スプリントというマウスピースのようなものを装着して噛み合わせを変えていきます。それで症状がとれたら、そのような噛み合わせに持っていくのです。

 大きく噛み合わせがずれてしまう原因は奥歯を失うことや悪い姿勢(頬杖やうつ伏せ寝なども含めて)にあるようです。
 良い姿勢を心掛け、悪い態癖を直し、左右の奥歯でしっかり噛めるようにする、噛み応えのあるものをよく噛んで食べる、こういうことが噛み合わせを正しく保つために重要です。

 もうひとつ、肩こりや首こりなどの比較的軽い不定愁訴や顎関節の痛みなどは、ただ単に噛みしめや食いしばりを止めれば治ると言われます。

 たまたま6月18日に保険医協会の顎関節症の講習もあり、そこでも顎関節症の治療法についての説明がありましたが、日中に上下の歯の接触(噛みしめなんていう力の入ったものではなく、単に触れていること)をしないように心掛け、就寝時はスプリントを装着するだけで、ほとんど患者が顎関節の痛みや開口障害から解放されるということでした。(ただしスプリントは長期に渡って使用してはいけないとのことでした。)

 今朝のTV番組「ゲンキの時間」も噛み合わせについての内容で、噛み合わせが良くなるとスポーツで良い成績が出ることも実証していました。そして、顔を少し上向きにして(口が少し開いた状態になります)立った姿勢で、ゆっくり顎を閉じていき、1本でも上下の歯が接したところで、それ以上噛み込まないようにしたところが本来の正しい噛み合わせの位置だと言っていました。

噛み合わせは変化していくものです。少しの噛み合わせのズレなら、正しい姿勢で歯を噛み込まないようにしていれば正しい噛み合わせに近づいていくかもしれませんね。少なくとも歯の接触によって引き起こされている、顎や首、肩、頭の筋肉の凝りは軽減することが期待できます。ただしスポーツ時には安定した噛み合わせができないと力は発揮できませんが・・・。

日本額咬合学会学術大会で演者の先生が、「噛み合わせを治せば医科にかかる必要がなくなる」とまで言っておられましたが、歯科医師として、この言葉は重く受け止めなければいけないと感じます。

2014年06月29日 00:00

歯周病と全身疾患

 最近ではテレビCMなどで歯磨剤や歯ブラシ、歯間ブラシの類が数多く紹介され、歯周病に対する知識や関心も昔に比べて高まってきていると思われます。患者さんの中には、テレビなどで宣伝していた歯ブラシや歯磨剤・洗口剤を使っているとおっしゃる方もいます。

 しかし、テレビCMで流れる歯周病の症状がかなり進行した、わかりやすい重度の歯周病であることから、自分とは無関係、自分はまだ歯周病ではないと考えている方もまだまだ多く見受けられます。
 中には自然に歯が抜けてしまったとおっしゃる方がいるように、全く痛みを感じずに歯周病が進行した結果、徐々に歯がぐらついていったにも拘らずお食事ができていたことから、ご自分の歯周病の重症度に気づかない方もいます。
 そもそも来たくもない歯科医院にやむを得ず来院される方は、痛みや腫れがあるか、前歯にトラブルがあって見た目に支障をきたした場合が圧倒的に多いのです。その時に初めて歯周病の危険を指摘される患者さんもいます。
 こういうことから歯周病は SILENT DISEASE とも言われています。

 また1年に1度以上の検診に来院されている患者さんでも、しみる症状や痛みがあると「虫歯ではないですか?」と来院されます。
 確かに、本人にはわかりにくい歯間部の歯根の表面にできた虫歯や、以前治療した歯の、治した所との境目の歯質から進行した二次カリエス、あるいは歯質の経年的劣化に伴う亀裂など、歯そのもののトラブルで生じた痛みのこともあります。直ちに治療しなければならない場合もあり、早期発見が功を奏することになります。
 しかし、同じようなしみる症状や痛みが、歯そのものに原因があるのではなく、歯を支えている歯周組織(歯茎や骨)が原因、つまり歯周病の1つの症状だということが結構多くあります。

 歯周病の直接の原因は種々の歯周病菌ですが、歯周病を進行させてしまう因子として、環境(食生活や歯磨きetc.)、生体(全身疾患や唾液の質etc.)、咬合(歯に加わる過剰な力)が挙げられ、歯周病はこの4因子が関係して発病(!)進行していきます。歯周病が生活習慣病の範疇に位置づけられるのもこういうことからです。

 この中の生体因子についてですが、この4因子が絡む歯周病の発生機序からみると、生体因子である全身疾患が歯周病を悪化させているという構図は容易に理解できると思いますが、最近では逆に歯周病があるとある種の全身疾患が悪化することがはっきり解明され、歯周病の危険性が全身にも及ぶことが大きく言われるようになってきました。

 先日放送された「ゲンキの時間」という番組でも、歯周病と全身疾患の関係をわかりやすく説明していました。
 アメリカではFloss or Dieという言葉があるように「フロス(糸ようじ)で歯垢をとらないと死にますよ」と啓蒙しています。必ずしもフロスを使わなければならないわけではありませんが、それだけ口腔清掃が健康に及ぼす影響が大きいということです。
 
 番組では東京医科歯科大学の新田浩先生が、5mm以上の歯周ポケット(歯の周りの歯肉がエナメル質や歯根表面にくっついていなくて歯の周囲で薄い溝となっている所)が数か所あり、歯槽骨(歯を支えている骨)が1/4以上溶けている人は正常な人に比べて心筋梗塞や動脈硬化を起こす危険が約3倍高いとおっしゃっていました。
 歯周病菌の1種であるジンジバリス菌は血管の中に入って血液を固めてしまうことがわかっています。

 また以前から、糖尿病の患者さんでは免疫力が低下するため歯周病菌に感染しやすく、血管がもろいため歯周組織が栄養不良で歯周炎が治りにくく、重度歯周病になりやすいことが言われていますが、歯周病もまた糖尿病を悪化させることが明らかになっています。
 歯周病菌が発生する炎症性物質がインスリンの働きを低下させるからです。糖尿病の患者さんでは歯周ポケットが浅くなるとHba1cの値も改善することがわかっています。
 
 そのほか歯周病菌が口腔内に多く存在することで誤嚥性肺炎の危険があることや、妊婦の歯周病は早産低体重児出産を起こしやすいことは以前から言われています。

 このように歯周病は恐ろしいものですが、生活習慣病ですから気を付けていれば高齢になっても歯周病で歯を失うこともなく人生を終えることは可能です。
 けれども歯をきれいに磨いている人でも歯根が長く露出していたり歯(歯茎)の不調を訴える人が少なくないことは臨床で感じています。
 これには睡眠不足やストレスなど、抵抗力の衰えが影響していると思います。こういう時には歯周病から守ってくれる唾液も減少し、くいしばりなどで歯には過剰な力が加わり、血行不良から歯肉などの活性が落ちているため、少ない歯周病菌に対しても負けてしまうのです。
 私が尊敬する安保徹先生は「全ての病はストレスから」とおっしゃっていました。
 きれいにしてるのに歯茎が少し調子悪いなと感じたら、「ああ疲れているんだな、早く寝よう。」とか「気晴らしに〇〇でもしよう。」とかストレス発散に心掛けましょう。眠いのに恐怖心から毎日念入りに歯を磨く必要はないのです。(ただし自分の歯磨きがうまくできているかどうかは歯医者さんで確認してもらってくださいね。)

2013年12月08日 00:00

ドライマウスと味覚異常に昆布茶が効く

少し前になりますが、NHKあさイチで味覚異常を取り上げていました。

昔から舌で感じる味覚には、甘味・酸味・塩味・苦味があると言われていますが、
最近はもう一つ、旨味を感じる受容体(味蕾・・・ミライ)があることが分かって、
旨味を感じなくなると何を食べてもおいしくないということになってしまうのだそうです。
(ちなみに辛味は味蕾でなく痛点で感じるんだそうです。)

番組を観ていたら画面に私の母校の東北大学歯学部の病院が映って、
さらに私が学生だった時に口腔診断科の助手だったと思う笹野先生が、
当時の面影を残したまま箔がついて、教授として登場してきました。
なんでも現在臨床で味覚異常の検査診断をしているのが東北大学病院しかないらしく、
その治療法は薬物療法もありますが、東北大学病院では昆布茶も利用しているということでした。
(同窓会報には載っていなかったと思うけど。)

昆布茶を商品の説明のとおり普通に煎れるとかなりしょっぱいですが、
味覚異常の治療法としては、粉を3分の1くらいの量にしてうすめに煎れます。
それを1日に3回くらい飲むといいといっていたと思います。

また昆布茶を飲むと唾液が増えてドライマウス(口腔乾燥症)も改善されるというのです。
そもそもドライマウスになると舌がヒリヒリしたりして味が分かりにくくなるので、
ドライマウスの改善こそが、味覚異常の改善になるのです。

最近ドライマウスを訴える患者さんが増えました。
一番の原因は大量の薬の服用による副作用だと思います。
また私自身も疲れやストレスで舌がヒリヒリする状態(舌痛症)になります。

昆布茶を試してみましょう。

2013年03月29日 00:00

知らなかった、歯ぎしりの効能

11月14日放送の「ためしてガッテン」、ご覧になった方も多いと思いますが、歯ぎしりをすると判っている人には、このままでいいのか、対策を講じるべきかの判断基準の指針がわかる内容になっていました。
自分もブラキサー(歯ぎしりする人)である私にも、なるほどと思える内容でした。

番組では歯ぎしりを3タイプに分けていて、『口破壊型』、『全身破壊型』、『良い歯ぎしり』があるとしていました。

歯ぎしりの様態としては、「カエルの鳴き声様・・・ギリギリ」、「拍子木様・・・カチン」、「獅子舞様・・・カチカチカチカチ」と、音の出ない「くいしばり」、があり、どの様態でも問題とすべきは上下の歯にかかる力の大きさだということです。

つまり、覚醒時に思いっきり噛んだ時に出る力の半分くらい力で噛んでいる歯ぎしりは『良い歯ぎしり』で、それより大きな力(数倍)が無意識下で出てしまう歯ぎしりが『口破壊型』だったり『全身破壊型』だったりするということです。

『口破壊型』では、軽い症状としては知覚過敏が起こりやすく、ひどいものでは歯が欠ける、虫歯になる、歯周病が進行する、さらには歯が真っ二つに割れるなどの症状が起こります。
『全身破壊型』になると、肩凝り、腰痛、ひざ痛、疲れがなかなか取れない、朝起きた時に顎が痛いなどの症状が現れます。

口破壊・全身破壊をやっている人の見分け方は、私たち歯科従事者も臨床で観察している、『骨隆起』(下顎の小臼歯部の歯槽骨の内側によくできる骨の出っ張りや、口腔の天井にあたる上顎の真ん中付近にできる硬い盛りあがり)や、『くさび状欠損』という、歯のエナメル質と歯根の境目にできるえぐれがあることで判ります。

口の中にこのような徴候があり、朝起きた時に歯を噛みしめていたような感覚がある人は要注意です。
以前からたびたびお伝えしていた「くいしばり・噛みしめ」の弊害が、寝ている間の歯ぎしりでも現れるのです。

『良い歯ぎしり』では、歯ぎしり後にゴクンと唾を嚥下するため、唾液の中和作用により、逆流性食道炎(胃酸が食道に逆流する)を防ぎ、さらには、歯ぎしりという行為そのものがストレスの解放になることや、その結果なのか、血圧や血糖値を下げるように作用します。

以前聴いた講演で、「歯ぎしりを起こす引き金になっているのは胃酸らしい」と聞いたことがありますが、人間の体にはすばらしい自己防衛・免疫機能があり、歯ぎしりもその一つなんだと納得しました。

番組でも全ての人が歯ぎしりをしていると言っていましたから、歯ぎしりは本来人間に備わった自然な生理現象なのでしょう。
ただ、歯ぎしりの質で、薬にも害にもなるということなのでしょう。

番組では『良い歯ぎしり』に変えていくための方法として、マウスピースや噛みあわせ治療、矯正などを挙げていました。

歯科医の講演会では、まず初めに暗示療法を試みると言われます。これは、「明日は遅刻できないぞ」と思って寝ると、朝目覚ましが鳴る前に起きてしまう、といったような無意識下の意識みたいなことを期待するもので、まどろんでいる時に「噛みしめないぞ」と思うようにして眠りにつくというものですが、ブラキサーである私も試してはみましたが、はっきり言って確実な効果は期待できませんでした。というより、毎晩念じ続けることができませんでした。

 私の場合は通常はギリギリとうるさいタイプの歯ぎしりですが、たまに右側の歯を強く噛んでいたと朝起きた時感じることがあります。これはまさしく噛みしめです。
口を開いても骨隆起らしいものが見当たらないと安心していましたが、番組で審査していた方法を試して、人差し指で右下の小臼歯の内側の下の方を触ってみると、左下にはないかすかな膨らみが触れました。
以前から気付いていましたが、右の上下の小臼歯には他の歯より深いくさび状欠損があります。
もう30年以上も前に右上の小臼歯を病んだことがあり、それ以来何かにつけて違和感を感じる存在の歯なので噛みしめてしまうのでしょうか?噛みあわせの治療は済んでいると思うのですが・・・。

患者さんには時々作ってさしあげるマウスピースですが、自分でははめて寝る気がせず、私の歯ぎしりはストレス発散のために必須なのだ、なんて、開き直っていましたが、今回の発見で、右の肩凝り・首凝りの一因だったかもしれないと分かり、何とか良い歯ぎしりの方向にもっていきたいと思います。
もう一度暗示療法からやってみますか。

それにしても、しなくて済むならしない方がいいだろうくらいにしか考えていなかった歯ぎしりに様々な効能があるなんて、目から鱗のうれしさと、自分の不勉強さを感じた放送でした。ためしてガッテン、恐るべし!

2012年11月21日 00:00

やはりおそろしかった、噛みしめの弊害

昨晩のNHKためしてガッテンをご覧になりましたか?
肩凝り・首の痛み・頭痛・耳鳴り・視力低下・顎の痛み、等々だけでなく、ゲップや胸焼け・おならまでもが、なんと歯科領域で問題視されている「噛みしめ」が原因で起こっていることが多いというのです。

日々の診療でも、「噛みしめや食いしばりはよくありませんよ。まず、ご自分がやっていないか、気付くことから始めましょう。」と患者さんにお話していますが、どちらかというと歯や顎関節への弊害の見地から説明していました。

でも噛みしめることは筋肉の収縮を生じるので、確かに凝りや痛み、または血行障害による弊害が起きうるのは想像に難くありません。

ためしてガッテンでは、ゲップやおならなどの腹部に空気がたまるのも、噛みしめが原因で起こるといっていました。なぜかというと、噛みしめていると唾がたまってそれを頻繁に飲み込むため、一緒に空気も飲み込んでしまうからだというのです。

噛みしめ(ためしてガッテンでは単に上下の歯を触れているだけでも好ましくないと言っていました)をやっている人の特徴は、舌の淵に歯型がついていることや、口腔内の頬粘膜に歯型のための白い線が横に走っていることです。

そしてこの噛みしめという癖の直し方は、日中たびたび自覚して歯を離すようにすることです。ためしてガッテンでは家の中やオフィスに「歯をはなす」と書いたメモをぺたぺた貼って、それを見たらふぅーっと息を吐くと言っていました。私が以前受けた講習では、たとえば〇〇色のものを見たら思い起こして歯をはなすと言っていました。

よく噛んで食べることはいいけれど、噛みしめ続けることはダメ。
ストレス感じると無意識に噛みしめちゃうんですよね。
だから肩凝ってたのか!

2012年07月26日 00:00

歯を守って生涯自分の歯で噛む

誰もが、「一生自分の歯(歯根)で噛んで食べたいものを食べる」ことを望んでいると思います。
ところが高齢化社会の現在これが意外と難しくなっています。

歯の寿命とは何でしょう。
機能しなくなれば寿命を全うしたということになるとしたら、
歯周病でぐらぐらして顎の骨(歯槽骨)に植わっていなくなったら終わりでしょう。
歯根が何とか骨に植わっていて力を加えても痛くない状態なら、
歯冠(歯根ではない歯の上の部分)が崩壊していても、それは寿命が尽きたわけではありません。

これはもうこの歯の寿命が来たと判断されるケースを以下に挙げます。
1)歯周病菌により歯根膜(歯を骨にくっつける結合組織)の破壊が広範囲に及んでいる。
 ( ほとんど骨に植わっていないで、歯ぐきだけでくっついている。)
2)歯根が中ほどで真横に割れている。または横方向に亀裂が入っている。
3)歯根が縦に割れている。または縦に亀裂が入っている。
4)歯の内側(歯冠の神経が入っている部分)の底に歯根の表面に通じる穴や亀裂がある。
5)虫歯の破壊が大きく、骨に埋まっている健全な歯根の長さが短い。いわゆる残根状態。

1)の場合、患者さんの中には軟らかいものしか召し上がらなくて自然に抜けるまで置いておく方もいます。
 ぐらぐらの歯とぐらぐらしていない歯を詰め物などで連結するとぐらぐらしていない方が外れて虫歯の危険があります。
2)では早晩ぐらぐらして自然に抜けることも多いです。
中には多少しみるものの、ぐらぐらせずに神経が生きたままの歯もあります。
下手に神経を抜いて心棒を通そうとすると感染させそうで寿命を縮める危険があります。
3)は単根の歯だったら一度は接着で延命を試みる価値はあります。
ただし咬合圧が強いブリッジのにはむきません。
奥歯など複数歯根の歯で試したことはありません。通常割れた歯根だけを切り離して抜きます。
4)これは開いている穴の大きさにもよりますが、小さい場合や亀裂の場合かなりの確率で治ります。
中から無菌化して穴または亀裂を接着剤で埋めます。
 穴が大きい場合でこの歯の歯根と歯根が大きく開いている場合は歯を分割して小さい歯2本を上でつなぐ形で治します。
5)虫歯で歯冠の部分の崩壊が大きくても、歯根がしっかりしていれば歯は救えます。
上の前歯など噛む力が横方向に強くかかる部位では裏側に歯質の高さが1.5mmあれば尚いいです。
歯根が十分な長さ植わっていて骨の縁からの歯質の高さが足りない場合は矯正の「挺出(テイシュツ)」をさせるといいです。
奥歯では歯根が8mmあればいいといいます。骨からの高さは冠の縁が歯質にかかれば長持ちします。

その他「もう持たないから抜きましょう」と言われてしまう理由に歯根が原因の病巣があります。
根の先端に膿が溜まって定期的に歯茎が腫れて膿が出る症状の歯です。
放っておくと歯根の周囲の顎の骨が溶けて、顎の中に膿が溜まった骨の空洞部分ができてしまいます。
この穴が歯周ポケットとつながってしまうと厄介で、歯根膜が破壊されて本当に寿命が短くなってしまいます。
ただし歯周ポケットつながっていなければ大抵治ります。
根(神経の管)の消毒をするとともに、根の周りにできた膿の袋を顎の骨の外側(口の中)から掻き出してやれば新たに骨はできます。

私が臨床経験上救えなくて悔しいケースは歯根破折です。
歯周病は歯を失うまでにさまざまなサインがあり、本人の努力不足の生活習慣病的な側面も大いにありますが、
歯根の亀裂や破折は、虫歯にしてしまった本人が悪いといえばそれまでですが、
しっかり治療をして何でも噛める状態が継続していたある日突然痛くなって、多くの場合抜かなくてはならなくなるからです。

それではどうしたら歯根破折を起こさずに一生自分の歯で噛むことができるでしょうか。

長くなったので次回その2でお伝えします。(今日は台風のため診療の空き時間がたくさんあって書けました

2011年09月21日 00:00

歯周病をブラッシングで治す

6月14日の日曜日、免疫学で著名な安保徹先生と新宿区開業の歯科医師小西昭彦先生が講師の「ストレスと歯周病」というセミナーを受けてきた。
今年の3月にも、歯周病治療で有名な長野市の谷口威夫先生のセミナーを受けた。
2つのセミナーとも、歯周病治療の主体を患者さん自身によるブラッシングに置いている。
もちろん歯科医院に於いても歯石の除去をはじめとして歯にかかる力の問題食物の流れや清掃性を考慮した歯や冠の形態等、来院してもらわなければできない治療もあるわけだし、患者さんのブラッシングにばかり歯周病の進行の責任を押し付けるのは間違っているが、患者さん自身が「自分で治していくんだ。歯を失わないようにするんだ。」という強い気持ちを持っていなければ歯周病は良くならない。
だから両先生の歯科医院でも、患者さんには半端でない時間を掛けてブラッシング(歯肉のマッサージ)をしてもらう。歯間部に毛先を突っ込み振動させる方法で歯肉に刺激を与える。実はこの方法、私も右上のブリッジの所が痛くなるとやっていた。歯肉の違和感が気になるのと食べかすが入り込むため毛先をぐいぐい突っ込みたくなるのだ。両先生の歯科医院では歯周病の患者さんにこれを1回の歯磨きで20分~1時間。おそらく理想的には1日3回以上やってもらう。

患者さんは抜きたくない一心で熱心に実行するため(小西先生の患者さんでは腱鞘炎になった人もいたという)、歯肉の見た目も良くなり、ぐらぐらも改善して噛めるようになり、さらに続けていくとレントゲン像でも失われた歯槽骨がある程度再生しているのがわかるようになる。

歯肉をマッサージする(小西先生は「賦活化する」という言葉を使った)ことは、歯肉の血行を良くし免疫力をつけて歯周病菌に抵抗できる歯周組織をつくることや、さらには破壊された組織の再生にもつながることになるのである。
このように歯周病治療ではただ単に原因であるプラークや歯石を取り除くだけでなく宿主の免疫力を向上させることが重要なことがわかる。(このことは一昨年受けた丸橋歯科医院でのセミナーの中でも患者さん向けに強調されていた。)実際免疫力が高いと思われる人は口の中が少々汚くても歯周病になっていない。逆に口の中は歯垢歯石もなくきれいなのに歯周病の人もいる。何らかの疾患や疲労やストレスなどで歯周組織の免疫力が落ちた結果罹患したのだろう。免疫力が落ちた状態が長く続くと重度の歯周病になりそのリカバリーは大変になるので、疲労・ストレスをうまくかわすこと歯周病の予防と治療には大切だ。

安保先生は全ての病気は免疫力の低下によって引き起こされると考えておられる。癌や原因不明とされている病気でさえも、ストレスにより自律神経系に異常をきたした結果生じていると考えておられる。ストレスを避けてばかりの楽な生き方も、身体を鍛えることや健康食品の摂取も度を越せば自律神経系のアンバランスを引き起こす。薬を長期に飲み続けることも自身の治癒力をつぶすことになるので寿命を縮める結果になるとおっしゃる。(安保先生の本おもしろいですよ。)

さあ、あなたもくよくよせず、怒らず、ゆったりとした呼吸をして、よく笑い、食事に気をつけ、禁煙を心がけ、適度に身体を動かし、睡眠時間を確保し、歯ぐきも磨くようにして歯周病予防をし、健康で長生きしましょう。
2009年06月01日 00:00

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